このエッセイは、13年前に書いた旅の日記を、現在の私が振り返りながら綴っている連載です。
当時の彼(いまは元夫)と一緒に出た、東南アジアからインドまでの貧乏バックパッカー旅。
あの頃の自分に、今の自分の言葉を重ねていくような、ふたつの時間をめぐる記録です。
当時の彼(いまは元夫)と一緒に出た、東南アジアからインドまでの貧乏バックパッカー旅。
あの頃の自分に、今の自分の言葉を重ねていくような、ふたつの時間をめぐる記録です。
12-25.12.04『「パシュミナ・マスター」の称号。チェンナイの商人にハッタリで挑んだ結果』
昨日の疲れでぐったり。しかも夜遅くにマサラドーサを食べ過ぎたせいで胃もムカムカ。
夕方までのんびりすることに。
私は一日のんびりディでも一向に構わなかった、いやむしろそうしたかったのだが、うちの父親と同じで一日中家にいる事ができない、出かけたい病の彼。
どうにか私を連れ出そうとしてくる。
むー(~_~;)
この前も行ったショッピングモール、スペンサープラザへアーユルヴェティックのコスメを買いに行くという名目でしぶしぶ外へでる。
この前は歩いて行って迷子になったので、今回はバス。
でも適当に乗ったらまた変な所で降ろされて結局10分くらい歩く事に。
スペンサープラザをプラプラ。
トイレを探していると、またパシュミナパシュミナ言ってくる人に声をかけられる。
「俺もちょうどトイレに行きたかったんだ」とわざわざトイレまで案内してくれる。
そして案の定、トイレの後はそのまま店へ誘導。
この間のマハーバリプラムの店やポンディチェリーの店では、きちんとパシュミナとシルクの混合だ、など説明した上で売っていたのに、ここは少しでもパシュミナが入っていれば全部パシュミナと言って売っているよう。
パシュミナは多分寒い地方に住んでいるヤギの首の部分の毛のみを殺さずにとったもので、かなり温かいので高額。
ちゃんと分かるわけじゃないけど、ポンディチェリーでカシミールから出稼ぎに来ていた商人さんからシルクとパシュミナの混合生地のショールを買った時に、匂いをかいで生地の違いを見分けていたので、ちょっと匂いをかいでみたり(匂いは正直全く分からん)、シルクが入っているなどは手触りで明らかにわかるから感触を見たりして、
「これ100%パシュミナじゃないじゃん!」
って言ってみたら、相手も明らかに動揺して、次から次へと違うものを出してくる。
本物のパシュミナはとても高くて買える値段ではないので、はなから買う気はないのだけれど、混合生地をパシュミナと言って高く売られたらたまらん。
彼の妹にいいかな、というシルクとパシュミナの混合生地っぽい(予想)ショールがあったので値下げ交渉。
希望の値段まで下がらなかったので、
「じゃあいいよ、パシュミナじゃなくてシルクだし」
と言って店を出ようとすると、若い兄ちゃんじゃなくてボスが出てきた!
「ちょっと待て。じゃあこれはなんだ!」
と渡された布。
分からないくせにはったりで匂いをかいでみる。
匂いと手触りはウールっぽいけど…
でも端が編まれていないのは100%パシュミナっぽい。
でも挑発してきているから試されているのか…
うーむ。
となっていると、布に火を付け出した!
動物が焼ける匂い。
100%パシュミナか。
カウンターの下から白い風呂敷を出して広げると、次々に出てくる本物の100%パシュミナたち。
ポンディチェリーでも、マハーバリプラムでも、100%パシュミナは見える所に設置せずに、カウンターの下にかくして風呂敷に入れてあった(笑)
商人のハートに火をつけてしまったらしく、熱く語り出すボス。
「大抵の人達は分からずに買っていくが、君たちはマスターのようだから特別だ! 本物の100%パシュミナは限られた人にしか出さないんだぞ!」
となにやら熱くなっているけど、いやいや、買わないから!
しかも2回のレクチャーだけでマスター扱いとは、みんなどんだけ分からずに高額で買ってるんだよ(笑)
「君たちは違いが分かるようだから本物のパシュミナをできる限り安くするよ!」
いやいや買わないから!!
本物のパシュミナならいくらディスカウントしても5000ルピーくらいが限界だと思うし、ものは確かにいいと思う。それはそれはよくわかるけど無理!
いくら言っても聞かないので、埒があかず。
お財布の中身を見せて1000ルピーしかないから買えない、と言っても「カードがあるだろ」と言われ、
「カードもこれしかない!」
とマイソールのスーパーでもらったポイントカードを見せてもそのジョークは通じず。
「私たちにはこれだけでいいの!」
と値下げ交渉していたショールを希望の額で買って逃げるように立ち去る。
めんどくさかったぁ(笑)
無駄に商人のハートに火をつけてはいかん。
日本でもこんなことはたくさんあって、知識がない分野はそれらしいことを言われたら、お得かも、とか、必要かも、とか思わされて買ったり契約してきたことは多々あったなぁと思う。
勉強って大事。
夕方までのんびりすることに。
私は一日のんびりディでも一向に構わなかった、いやむしろそうしたかったのだが、うちの父親と同じで一日中家にいる事ができない、出かけたい病の彼。
どうにか私を連れ出そうとしてくる。
むー(~_~;)
この前も行ったショッピングモール、スペンサープラザへアーユルヴェティックのコスメを買いに行くという名目でしぶしぶ外へでる。
この前は歩いて行って迷子になったので、今回はバス。
でも適当に乗ったらまた変な所で降ろされて結局10分くらい歩く事に。
スペンサープラザをプラプラ。
トイレを探していると、またパシュミナパシュミナ言ってくる人に声をかけられる。
「俺もちょうどトイレに行きたかったんだ」とわざわざトイレまで案内してくれる。
そして案の定、トイレの後はそのまま店へ誘導。
この間のマハーバリプラムの店やポンディチェリーの店では、きちんとパシュミナとシルクの混合だ、など説明した上で売っていたのに、ここは少しでもパシュミナが入っていれば全部パシュミナと言って売っているよう。
パシュミナは多分寒い地方に住んでいるヤギの首の部分の毛のみを殺さずにとったもので、かなり温かいので高額。
ちゃんと分かるわけじゃないけど、ポンディチェリーでカシミールから出稼ぎに来ていた商人さんからシルクとパシュミナの混合生地のショールを買った時に、匂いをかいで生地の違いを見分けていたので、ちょっと匂いをかいでみたり(匂いは正直全く分からん)、シルクが入っているなどは手触りで明らかにわかるから感触を見たりして、
「これ100%パシュミナじゃないじゃん!」
って言ってみたら、相手も明らかに動揺して、次から次へと違うものを出してくる。
本物のパシュミナはとても高くて買える値段ではないので、はなから買う気はないのだけれど、混合生地をパシュミナと言って高く売られたらたまらん。
彼の妹にいいかな、というシルクとパシュミナの混合生地っぽい(予想)ショールがあったので値下げ交渉。
希望の値段まで下がらなかったので、
「じゃあいいよ、パシュミナじゃなくてシルクだし」
と言って店を出ようとすると、若い兄ちゃんじゃなくてボスが出てきた!
「ちょっと待て。じゃあこれはなんだ!」
と渡された布。
分からないくせにはったりで匂いをかいでみる。
匂いと手触りはウールっぽいけど…
でも端が編まれていないのは100%パシュミナっぽい。
でも挑発してきているから試されているのか…
うーむ。
となっていると、布に火を付け出した!
動物が焼ける匂い。
100%パシュミナか。
カウンターの下から白い風呂敷を出して広げると、次々に出てくる本物の100%パシュミナたち。
ポンディチェリーでも、マハーバリプラムでも、100%パシュミナは見える所に設置せずに、カウンターの下にかくして風呂敷に入れてあった(笑)
商人のハートに火をつけてしまったらしく、熱く語り出すボス。
「大抵の人達は分からずに買っていくが、君たちはマスターのようだから特別だ! 本物の100%パシュミナは限られた人にしか出さないんだぞ!」
となにやら熱くなっているけど、いやいや、買わないから!
しかも2回のレクチャーだけでマスター扱いとは、みんなどんだけ分からずに高額で買ってるんだよ(笑)
「君たちは違いが分かるようだから本物のパシュミナをできる限り安くするよ!」
いやいや買わないから!!
本物のパシュミナならいくらディスカウントしても5000ルピーくらいが限界だと思うし、ものは確かにいいと思う。それはそれはよくわかるけど無理!
いくら言っても聞かないので、埒があかず。
お財布の中身を見せて1000ルピーしかないから買えない、と言っても「カードがあるだろ」と言われ、
「カードもこれしかない!」
とマイソールのスーパーでもらったポイントカードを見せてもそのジョークは通じず。
「私たちにはこれだけでいいの!」
と値下げ交渉していたショールを希望の額で買って逃げるように立ち去る。
めんどくさかったぁ(笑)
無駄に商人のハートに火をつけてはいかん。
—From the present me
日本でもこんなことはたくさんあって、知識がない分野はそれらしいことを言われたら、お得かも、とか、必要かも、とか思わされて買ったり契約してきたことは多々あったなぁと思う。
勉強って大事。
明日の日記はこちらに続く。


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