11-25.11.23『穏やかな時間と命の重み』

旅のエッセイ
このエッセイは、13年前に書いた旅の日記を、現在の私が振り返りながら綴っている連載です。
当時の彼(いまは元夫)と一緒に出た、東南アジアからインドまでの貧乏バックパッカー旅。
あの頃の自分に、今の自分の言葉を重ねていくような、ふたつの時間をめぐる記録です。

11-25.11.23『穏やかな時間と命の重み』

なんと宿には冷蔵庫があった!
インドで冷蔵庫のある宿に出会ったのは初めてで、ワクワクしながらスーパーへ。
朝から手作りイチゴラッシーを飲める幸せ。
やはりこの地はインドとは思えない空気が流れてる。
リシケシで年越しの夢もやぶれたし、心地よい場所にはゆっくりのんびり滞在しようかと思う。

昨日チェックインの時に、「とりあえず一泊分500ルピーくれればいいから~」と言われ、特に何も記入せず、パスポートも見せず。
いつもなら、「どこの国だ?」は絶対聞かれるし、あれこれ用紙に記入が必要。
領収書ももらわないとトラブルの元。

いつもの感覚で領収書がほしいと言ったら、
「どうしましょ、領収書なんてないんだけど…」
と、困ったスタッフが、宿泊者のフランス人に相談。
するとそのフランス人女性が、
「大丈夫よ~!信じて!私が保証するわ!ほら、心配なら私が書いてあげる!」
と、(通訳してくれている状況のはずなのにフランス語だからほぼ想像だけど)と言って、手書きのサイン付きで領収書を書いてくれた(笑)
今日もう一泊することにして割引が効くのか尋ねようとしたら
「もう一泊?じゃ、追加で300ルピーね。」
と、言わずとも割引価格にしてくれたフランス人オーナー。
交渉するつもりで聞いたからびっくり。
しかも、「日本人なのか!?彼女からチベタンと聞いていたよ!」
と驚かれた。
勝手にチベタンてことになってた(笑)
このゆる~い感じ、ぬけられなくなりそう。

窓の外からはカレーではない美味しそうな香りが漂ってきてる。新鮮。
せっかくだからフランス料理でも食べちゃおうか!
と、Wi-Fiもできるレストランなら一石二鳥と言い訳をつけて行ってみることに。

外にメニューがあるわけじゃないから、いくらかかるのかもわからない。 そんな中足を踏み入れるという結構怖い事をしてみた。
入ると値段も高いけどそれ以上にびっくりしたのがフランス語のメニューしかないこと。
読めない(笑)
サンドイッチで170ルピー…なんかよくわからないシーフードが330ルピー…

海も近いから魚も美味しいのでは?
とせっかくだからお魚料理に挑戦してみる。
二つで500ルピー。
宿代より高い。かなりの奮発。
我々にとっては思いきった贅沢。

シェフもフランス人だし期待…!
と思ったけれど、やはり食材の問題なのか生臭くて美味しくはなかった。
もったいないことした。
土地には土地にあった調理がベストなんだろうな。

食べ終わっても、勿体なさを取り戻すかのようにWi-Fiを使わせてもらってだいぶと長く居座ったのに、笑顔で送り出してくれた爽やかさに感謝。

ただ、美味しいとか美味しくないとかよりもっと後悔したのが、調子にのってベジをやぶってお魚を食べたこと。
胃が重い…身体が重い…
やっぱりベジタリアンが1番!!

—From the present me


彼(元夫)がこの旅以前に1人でインドに行ってからベジタリアンをしていた影響で、この旅の間と、結婚してからしばらくは、ほぼベジタリアン生活をしていた。
お肉を食べていない、というと親はとても心配して、実家に帰るたびに肉を出してくれたので、たまには食べていたけれど。
あんなにベジベジこだわっていた元夫も筋トレをするようになってから肉を食べ始め、元夫に合わせてベジ生活をしていたのになんやねん、と思いながらもすっかり普通にお肉を食べる生活に戻ってしまって、今もそれが続いている。
確かにお肉もお魚も美味しいけれど、それを絶っていると、こうして久しぶりに食べたときに感じる体への負荷と命の重みのようなものは驚くほど大きくて。
慣れってすごいし怖いな、と思う。
日常になってしまうと気づけないことを、時々こうして思い出すの大事。

明日の日記はこちらに続く

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