12-25.10.13『クトゥブミナールと妥当性』

旅のエッセイ
このエッセイは、13年前に書いた旅の日記を、現在の私が振り返りながら綴っている連載です。
当時の彼(いまは元夫)と一緒に出た、東南アジアからインドまでの貧乏バックパッカー旅。
あの頃の自分に、今の自分の言葉を重ねていくような、ふたつの時間をめぐる記録です。

12-25.10.13『クトゥブミナールと妥当性』

デリーでの一番の目的は、増えた荷物たちをまとめて日本に送ること。
午後一で出来上がるパンジャビドレスがそろったら早速郵便局へ荷物を送りに行くべく、午前中のうちに世界遺産にもなっているクトゥブミナールへ観光に行くことに。

地下鉄で行こうとニューデリー駅を横切ろうとすると、
「チケットは?」
と声をかけられる。
インドは列車内でチケットチェックはされるけど、駅に入るのにチケットはいらない。
そもそも私たちは地下鉄の駅に行きたかったので、列車の駅に用はない。近道したかっただけ。
「地下鉄に行くんだよ。」 というと引き下がったけど、多分あの人、あの有名な、 チケットみて、その列車はもうないだとか、遅れてるだとか色々言って詐欺る人。
ほんとにいるんだねぇ。

クトゥブミナールへは無事到着。
インドの建造物はやっぱりすごい!
250ルピー高いなって思っていたけれど、入ったら納得の価格。
すごく綺麗で大満足!
インドすごいな~♫

予定通り午後一で宿に戻り、郵便局へ。
オールドデリーから中央郵便局まではかなり距離があるので、リキシャを使う事に。

人力のリキシャのおっちゃんが声をかけてきたが、英語は話せないよう。
地図を見せてここに行きたい、と郵便局をさすとOKとのこと。
英語の話せる人がきて、20ルピーでよい、と教えてくれる。
20ルピーならば地下鉄を使うのとそう変わらないので乗る事に。

乗る事5分弱。
リキシャストップ。
何やら道端の一般人に通訳を頼んでるおっちゃん。
一般人曰く、
「リキシャはここまでしか行けない。 郵便局に行くならばオートリキシャを使え。」
とのこと。
「私たちは郵便局まで、とお願いして、彼が了解したから乗ったんだ。
ここは郵便局ではないじゃないか!」
と言っても、
「彼は英語が話せない」
とか、
「リキシャでは行けないのだから仕方ないだろう」
とか、
「ここまでで20ルピーならば妥当だ」
とか、

「自分だったらそれで許せる?」
って事をいってくる。

荷物も10キロ以上あるのに納得いかない!
オートリキシャのやつらが待ち構えてるのもさらに腹立つ。

結局行けないものは仕方ないので、郵便局までの距離の半分も来ていないのだから、と半分の10ルピーを渡してさよなら。
腹立つわぁ…。

途方にくれながら歩いていると、別のインド人が中央郵便局からでなくても送れる事を教えてくれた!
なんだぁ~。
近くの郵便局から送れて結局は結果オーライ。
リキシャには気をつけないと…。

—From the present me


妥当性の真実は今となっては全くわからないけれど、毎日が戦いだった。
決まった値段があるわけでもなく、基準値や相場が明示されているわけでもない。
今の感覚だと、自分たちが無茶を言って買い叩いてたとしたら…?とよぎったりもして申し訳ない気持ちにもなる。

明日の日記はこちらに続く

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