12-25.09.29『停電と念願』

旅のエッセイ
このエッセイは、13年前に書いた旅の日記を、現在の私が振り返りながら綴っている連載です。
当時の彼(いまは元夫)と一緒に出た、東南アジアからインドまでの貧乏バックパッカー旅。
あの頃の自分に、今の自分の言葉を重ねていくような、ふたつの時間をめぐる記録です。

12-25.09.29『停電と念願』

昨日の夜からずっと停電中。停電は毎日のこととはいえ、こんなに長いのは初めて。

今キッチンのガスが切れていて、使えるのはIHだけだから停電だと料理が一切できない。まだ野菜も残っているのに…。

大好きだったリシケシも、最近そろそろ出なさいと背中を押されているのかな、と思うことが増えてきた。
もしくはWi-Fiが使えないから「まだここにいなさい」という合図なのか。どっちにしろ、居心地が変わってきたのは確か。

朝ごはんが作れないので久しぶりに、値上げしたムスリーの店へ。メニューを見ると、値上げ価格から値段が10ルピー下がっていた。
それでも高いなと思ってチャイを頼まずムスリーだけにしようかと思ったけど、いつもの値段で交渉してみたら交渉成立。ありがたい。 やっぱり値上げしたら人が来なくなっちゃったのかな。

その足で、念願のアーユルヴェーダを受けに行った。楽しみにしていたんだけど、全く良くなかった(笑)。

あの有名なおでこにオイル垂らす施術を受けたけど、施術者の手荒れが気になるし、ガシガシやられて痛いし、リラックスできないし。 肝心のオイルも「ふわぁ〜っと抜けていく感じ」はなくて、ただ「オイルがあったかくて気持ちいい」程度。
髪をひっぱられすぎて首が痛くなったし、停電中だからお湯も使えず髪がベトベトのまま水シャワーで寒いという残念なおまけ付き。

アーユルヴェーダって本来その人に合った医療のはずなのに、「その人にあった」という部分がなく、技術だけを提供する慰安行為になっているのかな。
脈診もなければ体調の確認もないし、ただ選んだコースをやってくれるだけ。
お世辞じゃなく、彼の操体の施術の方が良いと思う。

—From the present me


なんとなく感じる居心地の悪さをお告げとして、その場所を離れる。自分の人生ずっとそうかもしれない。
「安住していたい」という思いはほとんどなくて、 半年前には想像もしていなかった今を生きている方が楽しいなと思っているし、実際そうなっている。
半年後も今とは全く違う生活をしていることは確定しているので、 その時に自分が何をどう選んでいるのか楽しみ

明日の日記はこちらに続く

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