12-25.09.04『壊れた相棒と雨上がりのコルカタ散歩』

旅のエッセイ
  このエッセイは、13年前に書いた旅の日記を、現在の私が振り返りながら綴っている連載です。
  当時の彼(いまは元夫)と一緒に出た、東南アジアからインドまでの貧乏バックパッカー旅。
  あの頃の自分に、今の自分の言葉を重ねていくような、ふたつの時間をめぐる記録です。

12-25.09.04『壊れた相棒と雨上がりのコルカタ散歩』

今朝コーヒーを飲もうとリュックからコイルを取り出すと、なんともまぁ見るも無残な姿に。
 
お湯を沸かすにもインスタントラーメンを作るにも、なくてはならない存在。ラオスから共に歩んできた相棒だったのに。

今までも変形したり、焦げたりしながらも頑張ってくれていたが、これはさすがに再起不能…(笑)
とはいえこの雨じゃ一歩も外に出たくないし、もう少し頑張ってもらう事に。
コーヒーを飲んだあとも一向に雨はやまず、持ってきていたインスタント焼きそばを食べるべく、今一度この状態のコイルくんに頑張ってもらう。

グツグツ…
「焼きそば、なん個入れる?三つ?じゃあもう少し水たそうか…」
と水を足していたその時っ…!

バッシャーーン…!
ギャー!!

水の動きがスローモーションで見えた(笑)

飛び跳ねてかわす。(かかったけど)
水足したところだったから熱湯じゃなくてよかった。
熱湯だったら大火傷(/ _ ; )

火傷は免れたものの、貴重な水がっ…!
昨日、宿の浄水された水を汲んで置いたものを使っていた貴重な綺麗目な水だったのに。
また汲めば良さそうなものだが、なにやら今日は水が異様な臭いを放っているので警戒中。

幸いにも残りの水でギリギリ足りそうだったので、テキパキ片付けをして第二回戦開始。
今度はちゃんと支えてるからね!

無事焼きそばを食べ終えて最後の仕事を全うしてくれたコイルとさよなら。
良く働いてくれたな。
新しいの買おー。

結局このコイル事件もあり、雨が酷かったこともあり、昨日のわっきー似にいちゃんとしたランチの約束をすっぽかしてしまった。
もし冗談ではなくほんとに楽しみにしていたらどうするの?
と彼に聞くと、
「インドでは約束なんてそんなもんだよ。向こうも来ると思ってないよ!」
と。(ほんとか?)
もし、なんで来なかったのかって言われたらどうするの?
「ビコーズ レイニィ!」
まじかい…!
本当にそんなんで通用するのだろうか。

昼過ぎになってやっと雨もあがったので、サダルストリート周辺をぶらぶら。
疲れきっていた昨日とは違って、今日はおっいいな!という光景がたくさん飛び込んで来る。
カメラを向けるだけでなんだか絵になってしまう。

 
人々も陽気で、急に親しげに声をかけてくれる。
大抵勧誘なのだけど、必要以上にしつこい事もなく、ここに行きたくて探している、といえば勧誘を辞めて行き方を教えてくれる。

露店の人も
ジャパニーズか?
結婚してるのか?
ジャッキーチェンに似てるな!
などと、色々絡んでくれるから面白い。

一方いきなり真っ裸の女の人が頭に荷物のせて歩いていたり(これはインドでも珍しいのでは…)
道の脇でうずくまって寝ていてハエがたかりまくっている人たちがいる一角があったり。
いろいろすぎる。見るたびに新しい。
彼がインドが好きなのが少し分かった気がする。

チャイを頼んて待ちながらイスに座っていたら犬がよってきた。
飯くれ
とよってくるなら分からないでもないが、めちゃしっぽふって何やら膝にすりすりしてくる。
ちょっ…!やめい(笑)
顔はかわいいがめちゃめちゃ汚い。
というか海外で犬は警戒マックス。

インド人が軽く足で追い払おうとしてくれるも、それでも隙を見てよってくる。
水かけたら逃げてた。
…もしやあなたたち狂犬病?(苦笑)
狂犬病の動物は水を怖がる。
にしてはかわいい顔して…。
顔じゃ病気かは判断できないのかな。

また今回の宿にいる猫ちゃんも今日、私たちと一緒に、階段をのぼってついてきた。
 
なぜ海外でこんなに動物たちになつかれるのか謎が深まるばかり。

  —From the present me


宿の浄水された水を汲んで置いたものを使っていたのか。。。
インド2日目にして結構なチャレンジャー。
読んでいて、めちゃくちゃ水臭くなかったっけ。。。?という臭いだけ思い出した。
水はヒンディー語でパニ。基本的には毎日露店でパニボトルを買っていた。
そしてそのボトルのキャップが開封済みのこともあるそうで、チェックしていたくらい気をつけていた記憶だったのに。
そして約束していたのに黙って行かない、なんてことは私にとっては初めての経験。
もし雨の中待ってくれていたらと思うととても胸が痛かった。

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