12-25.08.21『バンコク→チェンマイ 過酷なバスと優しさに助けられた長い長い1日』

旅のエッセイ
  このエッセイは、13年前に書いた旅の日記を、現在の私が振り返りながら綴っている連載です。
  当時の彼(いまは元夫)と一緒に出た、東南アジアからインドまでの貧乏バックパッカー旅。
  あの頃の自分に、今の自分の言葉を重ねていくような、ふたつの時間をめぐる記録です。

12-25.08.21『バンコク→チェンマイ 過酷なバスと優しさに助けられた長い長い1日』

バンコクからのバス移動、いいこと一つもなかった…。
あったとすれば、上映されていた映画「The help」が面白そうだったことくらい。
面白そうだっただけで詳しい内容は分からなかったけど。英語だから。

寝っ転がれずにイスだから寝られないし、ニ席使っても足は伸ばせないから足ばっきばきだし、冷房寒すぎだし止めることもできないし、しかもバスを降ろされたのが朝の5時。市内から程遠いガソリンスタンド。

またか…
ソンテオへの誘導パターン。
市内まで40Bとか高過ぎる。
でもこの時間じゃ他の提携じゃないソンテオなんて全く走ってない。
宿もあいてない。

もう少し明るくなるまで待ってみよう、ということで、寒い中震えながらガソリンスタンド内でカップ麺食べながら夜明けを待つ。

6時頃から車通りも多くなってきたので、ガソリンスタンド前の道でタクシーやソンテオを拾いたいのにまったく止まってくれない…
しばらく頑張ったけれど一向に止まってくれないので仕方なく駅方面に向かって歩く。

義弟くんに預けていた大きい荷物も増えたから、大きなリュックを背中に、中くらいのチュックを前に抱えて大通り沿いを歩く。めちゃくちゃ重い。
駅もなかなか見えない。
小雨も降っていて道も滑る。
どうなるんだろう…

と思っている時に彼が道を尋ねたおっちゃんが、
よかったら乗る?
と車に乗せてくれた!!

英語が私たちと同じくらいしか話せないからほとんど会話にはならないんだけど、笑顔が素敵なおっちゃんで、街まで連れていってくれた!
「ごはんでも寄るか?」
と言われたけど、警戒アンテナがピピっと働き、既にごはんは済ませたと言ったが、じゃあお茶でも、
となって喫茶店へ。
私たちは二人で一つ、一番安いチャイニーズティ。
おっちゃんは飲んでなかったのに、なんと、おごってくれた!
この辺から、ほんとにいい人なのか、なにかあるのか半信半疑な感じに(笑)

green house
ってゲストハウスに行きたくてそう伝えていたのだけれど、なにやらおっちゃん、
お茶を飲んだカフェの近くで宿をあたってくれている。


仲介料とりたい系、なのか?

ここに行きたいんだよと地図を見せても違うところに連れていかれ、
もちろん市内まで連れてきてくれただけで大大大感謝だから、
もうここで、降ろしてくれてもよいと伝えたのだけど、宿まで連れていってくれるとのこと(>_<)

この辺から、半信半疑→この人怪しいんじゃ疑惑優勢に!!

地図を熱心には見てくれているがなかなか目的地につかない。出会ってから一時間は経ってる(笑)

街をぐるぐる…

なにやらホテルで地図を見ながら場所を聞いてくれた。
なにやらレストランで道を聞いてくれた。

街中を走る、走る、走る…

やっとこさ無事に目的のgreen houseに到着\(^o^)/

ほんとうにただのめちゃくちゃいい人だった!!
ただほんとに地図が読めないだけだった!!
英語の地図だったからか(>_<)
おっちゃん、疑ってごめん(>_<)

そんな怪しいくらいに親切すぎるおっちゃんのおかげで無事に宿に辿り着くことができて感謝です(/ _ ; )

バンコクからの散々なバスでへとへとになりながらも急いでビザをとらないといけないので、宿に荷物をおいて、朝っぱらから冷たい水シャワーを浴びて、すぐにインド大使館に歩いて向った。
徒歩1時間くらいかかったと思う。

彼が昔はなにも持っていかなくても一日でビザもらえた
とかいうから、色々調べる限り、事前にオンライン入力が必要なのだけど、とりあえず行ってみた、

ら、やっぱり

今は全てオンライン入力してからの受付になります。
とのこと。
そらそうだ。だってネットにそう書いてあるもんね。(なんで大丈夫かもって私思っちゃったんだろう)

ってわけで、ここからが大変。
全部英語なんだよね…。

代理店にビザ代行を頼めば、この面倒な入力が一切いらない。パスポートと写真渡せばOK(ということは、ほんとはここに書いてある情報の大半は必要ないんだよね?親の出生地とかさ。)

私はこういう本当はいらないんじゃない?っていう面倒な入力が大っ嫌いだし、できない英語を頑張って解読しながら読むのもうんざりだから、もうここはお金で解決、代行依頼をしたかったのだけど、
彼は自分でやる、もったいないの一点張り。(自分で、っていうかほぼネット見て解読するの私やん)

結局近くのネットカフェで頑張ることに。
…ほんとめんどくさい。
しかもこの時点で11時。
大使館閉まるの12時。

多分間に合わないね。
明日もまたくることになるね。
疲れマックス。

わかりにくさと自分の英語のできなさにイライラしながらも頑張って入力。
12時になるかならないかのところでなんとか入力完了!



が、なんとプリントアウト画面にとぶ時にばぐったのか、彼の入力情報が全部消えるという最悪の事態。
はぁ…
もう一回打ち直し。

しかも昔インドにいたときの住所を書く欄があって、彼は以前もインドに滞在していたから書かないといけないのだけど、昔どこに泊まっていたかなんて分かるわけないやん。
でも入力しないと進めないから、適当にガンガー(ガンジス川)とか書いて(笑)

過去にいったことある地名もスペル分からないから全部ローマ字。
そんな適当な感じで再度埋めて、提出!!

急いで大使館にダッシュ!!!
でもやっぱり閉まってたorz
しかも発行に一週間かかるらしい。
バンコクとかわらないじゃん…。

さらにタイのビザが切れる前に一回出国しないといけないから、パスポートのコピーを提出して、さらにビザラン後にもまたコピーを提出しにいかなくてはいけないらしい。
何回大使館いくんだ。

でも、受付のお姉さんがめっちゃ優しくて、
「明日これと、あとこの紙も書いてくれば大丈夫だから。キャピタルレターね!」
となにやら良く分からない紙をくれた。

発行に使う写真も私が持っていたものだと小さすぎるから撮り直しと言われ、写真が撮れる場所を教えてくれた。

「Do you understand?」
と言われてボソッと
わかんない…
って言ったら日本語少し分かるらしく、

「わからない?じゃあもういちどせつめいします。」
ともういっかい教えてくれた。(説明は英語だからやっぱりよくわからないんだけど)
こっちの人の日本語ほんと癒される。
英語できないめんどくさい奴が受付で時間外に迷惑かけて本当に申し訳ない。

写真を撮りにいかないと行けないからまた歩く。
雨まで降ってくる。

なんで、こんなに苦労してまで…
と悲しくなる。
代行依頼したい。

雨がひどくなりすぎたのでカフェで一休み。
このカフェが最高だった。
また行きたいくらい。

このカフェでWi-Fiがつかえたので、今度はインド行きのチケットをとるべくまた奮闘。
これも英語だからね。
もう、英語いやだよっぉおおおおお。

なんとかコルカタ行きエアアジアの9/3発をゲット。
やっとだよーやっとインドだよー
ビザとれるかな…

なんだかんだ3時間くらいそのカフェにいて(笑)
雨も止んだので本来の目的の写真屋へ。

こっちの証明写真は日本の証明写真ボックスのようなものじゃなくて、ちゃんとカメラでカメラマンさんが撮って作ってくれた。
せっかくプロが撮ってくれるのに

ひどい顔(笑)

疲れMAX!
幸薄い顔過ぎ!

この写真あやしすぎる…

明日このMAX不審者写真でビザ申請、
再度頑張ってきます。

  —From the present me


当時はパッと全文すぐ日本語表記にすることができたりはしなかったのか、わからない単語を調べながらなんとか解読を頑張っていた記憶。
この日は長い1日だったな。
へとへとになりながら歩きに歩いた道が今でも蘇ってくる。
今私が好きな写真作家さんが日本とチェンマイの二拠点生活をしているのだけれど、写真を見ていて、こんな素敵な場所あったっけ?!というほど、私のチェンマイの記憶はただひたすらいつ辿りつくかわからない道を歩いた記憶が大半を占めている。

明日の日記はこちらに続く

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