12-25.08.01『ハノイからサパへ 自分史上更新の過酷な1日』

旅のエッセイ
  このエッセイは、13年前に書いた旅の日記を、現在の私が振り返りながら綴っている連載です。
  当時の彼(いまは元夫)と一緒に出た、東南アジアからインドまでの貧乏バックパッカー旅。
  あの頃の自分に、今の自分の言葉を重ねていくような、ふたつの時間をめぐる記録です。

12-25.08.01『ハノイからサパへ 自分史上更新の過酷な1日』

17時~17時半の間にピックアップとのことなので、それに合わせて腹ごしらえ。

いつものレストランで、普段は節約して、一人分のセットメニューにライスだけプラスして食べていたのだけど、今日はラストなので奮発。
セットメニューと、別にスパゲティもオーダー。

なんとこのスパゲティがめちゃくちゃおいしい!!

ベジタブル、トマト、チーズスパゲティと 書いてあったのだけど、 食べてみると懐かしい味。
お弁当に入っているナポリタンのような味だった!!
満足♫

そして、ピックアップ待ちで宿に戻ると、 ピックアップが18時頃になるとのこと。
Wi-Fiをして時間を潰す。 そして、ピックアップされてバス乗り場で降りると、出発は19時半とのこと。

…。

なんなん(-_-;)

合計2時間半も待たされた。

安いならいい。我慢できる。
でも20ドル払ってるから腹立つ。

結局バスは20時頃発車。
シートも今までで1番最悪で、しかも私の席はリクライニング倒れず。

日本だと同じお金払っていれば同じサービスを受けられるのは当たり前。
でもこっちでは、上乗せ具合によって同じお金ですらないし、同じサービスでもない。
郷に入っては郷に従うしかないけれど、ベナムはどうも好かん。
旅行者なのだから嫌いならば行かなければいい、というだけなので、もうベトナムにくることはないだろう。

最近あまり私たちには合わないなっていう街が多くて、移動も多いから体調も壊れ気味。
早く合う街に行けるとよいなぁ。

バスはラオカイでストップし、今回もここまでトイレ休憩は一度しかなし。
(寝台なのにぎゃーぎゃービール飲みながら騒いでた人たちはトイレ行きたいとバスを停めてちゃっかり立ちションしてるもんだから腹立つ…)

やっとストップしたラオカイはバスターミナルのような場所だったから、流石にトイレがあるだろう、と、限界の気持ちで一人降りたって探し回る。
でもいくら探してもトイレはなく、探していた先で犬に吠えられて走って逃げた。完全に心が折れて。結局その辺でするしかないことに。

何やらタイヤの中が壊れたのか修理を始めて、やっと30分くらいして走り出したかと思ったらすぐにストップ。
チェンジバスとのこと。
おいおい…。

そんなぐったりのバス移動だったけれど、やっとの思いで到着したサパは今までの喧騒から逃れることもでき、自然もいっぱい、色々な民族の方がハンドメイドの小物を売っていたり、素敵!

   
   
ただ…ご飯はめっちゃ高いし、ローカルの食べ物屋さんでフライドライスwithマッシュルームwithベジタブルてのを食べて落ち込んだ…

ご飯と何やら謎の草と、キノコを味の素で炒めただけのもの。
味しないし油っこいしで全く食べた気がしないのに胃にはパンチがあるものだった。まずいとか好みじゃないというものを超えて、落ち込む味は初めてかもしれない。

食べ物って大事だよね。
安く美味しく食べることができるとそれだけで満たされるし身体も元気。

明日はあまりいいいい噂を聞かない ディエンビエンフーへ。
不安…

  —From the present me


この移動時のトイレ問題、一緒に同じバスに乗っていた他の女性はどうしていたんだろう。
女性と結託して乗り切った記憶は全くない。

バスターミナルでトイレを探して一人彷徨っていて、犬に吠えられた経験は本当に怖くて、自分史上最速だったんじゃないかってくらい猛スピードで走って逃げた。
ここは移動中の山の中でもないバスターミナル。
トイレもなければ奥まった茂みのような場所もない。
犬が怖すぎて感覚がおかしくなっていたのか、なぜかこの後、 彼だけならともかく、一緒に乗り合わせていた日本人男性が一人いて、彼とその人に布を持ってもらって、その中で用を足すと言う、自分史上最大級に恥ずかしい経験をすることになる。
そんなことを助けてくれた日本人男性優しすぎるし申し訳なさすぎる。(みんなの夢を写真に撮りながら2年間旅を続けている人だった。)
なぜそんな恥ずかしい状況にならざるを得なかったのか、色々よくわからないけれど、ここまで行くともういろんなことがどうでもよくなってくる。

そして、これが味の素の味なんだな、と言うのを初めて実感したし、何かを食べて落ち込む、という経験を初めてした日でもある。
いろんな自分史上を更新した日の日記を振り返っていたら、今のちょっとした大変、なんて本当にちっぽけなことと思えてきた。

明日の日記はこちらに続く

コメント

  1. ナマハゲ より:

    なんと人生で2度と無い経験は貴重でしたね!男前です