このエッセイは、13年前に書いた旅の日記を、現在の私が振り返りながら綴っている連載です。
当時の彼(いまは元夫)と一緒に出た、東南アジアからインドまでの貧乏バックパッカー旅。
あの頃の自分に、今の自分の言葉を重ねていくような、ふたつの時間をめぐる記録です。
当時の彼(いまは元夫)と一緒に出た、東南アジアからインドまでの貧乏バックパッカー旅。
あの頃の自分に、今の自分の言葉を重ねていくような、ふたつの時間をめぐる記録です。
12-25.07.29『ベトナムは精神を鍛える地 ハノイの喧騒とポメロ』
ベトナムやっぱり苦手だ。ハノイ2日目にして、常に(-_-;)の顔しております。
もともと日本でも都会は苦手だしくたびれてしまう。
ベトナムは、その都会要素に、交通量の多さとnoisyさを足した感じ。
個人個人では素敵な人もたくさんいるし、素敵な場所もあるから一概には言えないけれど、 歩いているだけで結構ぐったり。
そんな(-_-;)な顔しながら市場にポメロ(皮が緑のグレープフルーツのようなもの)とレモンを買いに行ったら、感じ悪い人も多くてさらにぐったり。
ここでダメなら諦めよう、と最後に値段を聞いたおばちゃんがほんとに、いい人だった。
最初から相場価格の値段を言ってくれて、さらにポメロって皮を剥くのが硬くて大変なんだけど、これでもかってくらいに丁寧に剥いてからくれた!
優しいおばちゃんの心遣いで(-_-;)→(´・_・`) くらいの顔になって、せっかく来ているのだから、イライラしていてもしょうがないな、と思えた。
うるさいクラクションも、押されるのも、それに動じない精神を鍛える鍛錬の時だ、と思って頑張ろう、と。
とはいえ疲れるから夕方からは引きこもり。
そして運の良いことに夕方から大雨。
雷を伴う豪雨でホテルの前の道が川のよう。
外に出なくてよかった。
ハノイにきてから青空を一切みていないけれど、明日行く予定のハロン湾は晴れるといいなぁ。
—From the present me
東南アジアに売っているポメロが美味しくて、見つけるたびに買っていた。
基本的には不器用な私だけれどポメロを剥くのは上手くなっていた。
それくらいしょっちゅう食べていた。
おばちゃんの優しさにやっと心が緩んだけれど、優しくされた時しか優しくなれず、むしろ(-_-;)の顔して態度悪くねぎってくる外国人に優しくしてくれる人のほうが少ないのは当たり前で、この時の私たちのような態度を今日本に来ている外国の方にとられたとしたら自分はどんな対応をするんだろう、と最近よく考える。
大雨で道にできた川を見てこの時彼ははしゃいでいたのだけど、私は興味がなかったと言うような記載もあって、今なら興味がありそうなことも、この時の自分には重要ではなかったみたい。
そして一緒のことにはしゃげていなかったみたい。初めて満天の星空にはしゃぐ私と一緒に彼がはしゃいでくれなかったのと同じように、私も一緒にはしゃぐことをしていなかったんだなと思う。
(サムネイルの写真はレモン潰し機でレモンを絞ってレモンジュースを作っているところ。アジアでレモンと呼ばれているものはカボスみたいな大きさ。)
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