このエッセイは、13年前に書いた旅の日記を、現在の私が振り返りながら綴っている連載です。
当時の彼(いまは元夫)と一緒に出た、東南アジアからインドまでの貧乏バックパッカー旅。
あの頃の自分に、今の自分の言葉を重ねていくような、ふたつの時間をめぐる記録です。
当時の彼(いまは元夫)と一緒に出た、東南アジアからインドまでの貧乏バックパッカー旅。
あの頃の自分に、今の自分の言葉を重ねていくような、ふたつの時間をめぐる記録です。
12-25.06.27『チャイナタウンでスッパイマン』
今日はチャイナタウンへ。向かう途中のバスで、日本語が少し話せる二人のタイ人にお世話になった。
一人は、バス停で待っていたら、イスをぎゅっと詰めてくれて、「ここすわってください」とやさしく声をかけてくれた。
同じバスだったので車内でも少し会話を交わす。前にタイに来ていた日本人と英語・日本語を教え合っていたそうで、日本語学習ノートも見せてくれた。
もう一人の人は、私たちの後ろの席に座っていて、日本語の会話を聞いて「日本人ですか?私タイ人ですが、少し日本語話せます」と話しかけてくれた。
なんと、添乗員さんに「チャイナタウンに着いたら教えてあげて」と伝えてくれていたみたい。
バスの中の優しさにほっとする。
無事にチャイナタウンへ到着。ぶらぶらしているとドライフルーツのお店を発見!しかも日本よりずっと安い。
明日はカンボジアに移動予定。ビザ取得のタイミングが昼休憩中になるかもしれないから、小腹対策としてドライマンゴーを購入。
お店のおばちゃんが、試食にと出してくれた黒い塊……ちょっとドキドキしながら口に運ぶと……
梅干しだ!まさにスッパイマンの味!
懐かしそうに食べていたからか、おばちゃんが3つもくれた♬
私はお土産に買って帰りたかったけれど、彼が「かさばるし、そんなに食べられないよ」とピシャリ。
久しぶりに心躍ったのになにさ、と不貞腐れかけたけど、確かに長旅。荷物が増えるのは避けたい。長期旅だとこういう場面、ちょっと悔しい。
それでも、思いがけずの梅干しとの再会に心がほどけた。
明日からのカンボジア、楽しい日々が待っていますように。
今回13年前の日記を振り返りながら、さすがにエッセイとして今の私が描き直すのに気が進まない表現は、極力気持ちは捻じ曲げないように気をつけながら、表現の仕方を変えて書き直している。
本当はこの日の冒頭は「チャイナタウンはとくにどうってことはなかったのだけど、」から始まっていた。
バスでの出会いの部分と、スッパイマンの感動とで日記は分けて書かれていた。
今思えば、それなりに買い物も楽しんだし、スッパイマンもとってもおいしかったのに、「どうってことなかった」と書いたことに気持ちの荒みが現れている。
強い表現や言葉づかいに、気持ちの揺れや旅への不満や不安が露骨に現れていて、面白いと言えば面白いし、そのまま記すことにはやっぱり抵抗もある。
書き換えてしまったけれど、当時の温度感も残しておきたい、そんな葛藤で、今の私がそっとここに、表現の仕方を変えて、当時の荒んだ私の姿もそっと置いておこうと思う。
一人は、バス停で待っていたら、イスをぎゅっと詰めてくれて、「ここすわってください」とやさしく声をかけてくれた。
同じバスだったので車内でも少し会話を交わす。前にタイに来ていた日本人と英語・日本語を教え合っていたそうで、日本語学習ノートも見せてくれた。
もう一人の人は、私たちの後ろの席に座っていて、日本語の会話を聞いて「日本人ですか?私タイ人ですが、少し日本語話せます」と話しかけてくれた。
なんと、添乗員さんに「チャイナタウンに着いたら教えてあげて」と伝えてくれていたみたい。
バスの中の優しさにほっとする。
無事にチャイナタウンへ到着。ぶらぶらしているとドライフルーツのお店を発見!しかも日本よりずっと安い。
明日はカンボジアに移動予定。ビザ取得のタイミングが昼休憩中になるかもしれないから、小腹対策としてドライマンゴーを購入。
お店のおばちゃんが、試食にと出してくれた黒い塊……ちょっとドキドキしながら口に運ぶと……
梅干しだ!まさにスッパイマンの味!
懐かしそうに食べていたからか、おばちゃんが3つもくれた♬
私はお土産に買って帰りたかったけれど、彼が「かさばるし、そんなに食べられないよ」とピシャリ。
久しぶりに心躍ったのになにさ、と不貞腐れかけたけど、確かに長旅。荷物が増えるのは避けたい。長期旅だとこういう場面、ちょっと悔しい。
それでも、思いがけずの梅干しとの再会に心がほどけた。
明日からのカンボジア、楽しい日々が待っていますように。
今回13年前の日記を振り返りながら、さすがにエッセイとして今の私が描き直すのに気が進まない表現は、極力気持ちは捻じ曲げないように気をつけながら、表現の仕方を変えて書き直している。
本当はこの日の冒頭は「チャイナタウンはとくにどうってことはなかったのだけど、」から始まっていた。
バスでの出会いの部分と、スッパイマンの感動とで日記は分けて書かれていた。
今思えば、それなりに買い物も楽しんだし、スッパイマンもとってもおいしかったのに、「どうってことなかった」と書いたことに気持ちの荒みが現れている。
強い表現や言葉づかいに、気持ちの揺れや旅への不満や不安が露骨に現れていて、面白いと言えば面白いし、そのまま記すことにはやっぱり抵抗もある。
書き換えてしまったけれど、当時の温度感も残しておきたい、そんな葛藤で、今の私がそっとここに、表現の仕方を変えて、当時の荒んだ私の姿もそっと置いておこうと思う。
明日の日記はこちらに続く。
コメント
過去を振り返って未来への原動力にするって素敵です。
ナマハゲさんコメントありがとうございます!
過去があっての今ではあるはずなのに、せっかく学んだことをすっかり忘れてしまっていることもあるなぁ、とこの取り組みをしていて思いました。
過去からの原動力も未来からの原動力もどっちも大事にしたいです。