12-25.07.30『noisyな朝とハロン湾 おっちゃんの優しさと癒しの風』

旅のエッセイ
  このエッセイは、13年前に書いた旅の日記を、現在の私が振り返りながら綴っている連載です。
  当時の彼(いまは元夫)と一緒に出た、東南アジアからインドまでの貧乏バックパッカー旅。
  あの頃の自分に、今の自分の言葉を重ねていくような、ふたつの時間をめぐる記録です。

12-25.07.30『noisyな朝とハロン湾 おっちゃんの優しさと癒しの風』

ハロン湾行のピックアップバスを待つべく8時にフロントに向かうと何やら騒がしい。
中国人の団体だ。
あぁ、昨日の夜うるさかったのは、この人たちが泊まっていたからか。
とぼけーっと思いながら、その騒がしいやりとりを眺める。
この人たちと同じツアーだったら困ったな、という思いが頭をよぎる。
中国人で素敵な人ももちろんたくさんいるのだけれど、団体客となるとこういう方々が多い。

受付のおっちゃんに何やら中国語で発狂中。
ガイド的な中国人も中国語で語り中。

冷静に対応するおっちゃん。

おっちゃん、中国語話せるんだ。ここ中国人宿なのかなー。
と思いながら嵐が過ぎるのを待つ。
掃除のおばちゃんが、私たちにぼそっと

noisy…

とこぼしたもんだから爆笑(笑)
ベトナムから見てもレベルが違うんだね。
日本人っておとなしいよな、とつくづく思う。

20分ほどで嵐が去り、同じツアーじゃなかったことに安心していると、受付で対応していたおっちゃんがため息まじりに
I don’t speak chinese…(´-`)

と言うもんだからさらに大爆笑(笑)
That’s too bad…!!
おっちゃん、しゃべれなかったんかい!

なのに一方的に中国語で話されてのあの対応力に感服。
お疲れ様でしたという英語があれば言ってあげたかった。

このおっちゃん、ほんとにいい人で、ピックアップバスがなかなか来なかったら、電話してくれたり、外をキョロキョロ見てくれたり。
これ、日本の感覚だと当然だけど、こっちでは30分くらい遅れるのは当たり前で、どこでも大抵こっちが心配して、「まだですか」と聞いても「そのうちくるから待ってろ」というスタンスだったから、私たちは30分くらいの遅れ、気にせずぼけーっとしていたのだけど、私たちよりもおっちゃんのほうが、バスが遅れていることを気にしてくれていた。
こんないい人もいるのね、と宿を変えて良かったと改めて感謝。
部屋は色々壊れすぎだけど、宿の良し悪しはやっぱり人だな。

おっちゃんのおかげで穏やかな気持ちでバスに乗ってハロン湾へ。
朝ハノイはいつも通りのどんより天気で、このままハロン湾も曇ってたら…と心配していたのだけど、ハロンに近づくにつれてどんどん晴れ間が顔を見せてくれて、着く頃には写真日和の素敵な天気!

 
最高\(^o^)/

宿のおっちゃんの言う通りのお天気だった。
疑ってごめんなさい(>_<)
たくさんのごつごつとした奇岩を眺めながら船のうえでぼーっと風に吹かれるのは最高の贅沢。
 
ハノイのじめじめした心まで吹き飛ばしてくれた。
鍾乳洞はフォンニャ洞窟の方が断然良かった。
人工的に変えられすぎている…!
観光用に、階段なんかも鍾乳洞内全て舗装されていたり、人工的に水を出していたりしてちょっと、残念…。
 
世界遺産はそのままいじらずに残しておいて欲しい、と言うのはわがままで、手を入れないと荒廃してしまうのかな。
自然な光が一番美しい。
 
帰りのミニバスに乗って待っていると、ガイドがお菓子とレッドブルを入れた袋をもって息を切らして乗ってきた。
客を待たしてお菓子を買いに行くとは…。

そして、行きも途中で彼女らしき人と友達を乗せて途中で下ろしていたのだけど、やはり帰りもピックアップしていた。
レッドブルとお菓子はやはり彼女らに!
その人達が乗ってるせいで補助椅子になってる人もいるんだけど…。
公私混同しすぎ!あのにやけ方は絶対彼女!!
途中で彼女が拗ね出して、めっちゃ必死で機嫌とってた!!

と、ガイドは突っ込みどころ満載でしたが、ハロン湾は良かったです。
明日はサパへ寝台で移動だ~。

  —From the present me


朝のホテルのおっちゃんのように「時間通り」であることを気にしてくれる方は本当に稀だった。
遅れるのは当たり前。いつかくるだろと言うスタンス。
私はいつくるかわからないものを待っていることがすごく苦手。
約束の時間に間に合わないとしても、何分くらい遅れるかを教えてほしいと思ってしまう。
それほど時間に縛られていて、何分時間が空くなら何をしよう、とか、時間を中心に計画を立てがちで、だからこそ、遅れたくないなど考えすぎて時間に余裕を持たせることで逆に気持ちに余裕がなくなっている感じがする。
駅で待ち合わせをするとしたら20分前に着く電車を調べ、トイレが混んでいても間に合うようにと言う余裕はマスト。
なので友達の列車の到着予定時刻を聞いて待ち合わせの1分前着の電車の予定だとびっくりする。
絶対に改札外にくる頃にはすぎているが、その時間にその駅にいればOKなのだろう。
自分自身、その時間に来られても怒りはしないので、別になんの問題もないと言うことを頭ではわかっているのに。
自分自身はその感覚での計画は立てないし、もしなんらかの遅れでその時間に着になってしまったのであれば、少し遅れると連絡を入れてしまう。
この強迫観念はどこから来てるんだろう。損していることのほうが多い気がするのに。

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