12-25.06.22『アユタヤの食べもの事情と、変わっていった旅の視点』

旅のエッセイ
宿のまわりには、座って食べられるお店がほとんどない。
高いレストランはあるけれど、貧乏パッカーには問題外。

その場で食べるスペースもなくて、テイクアウト専用みたいな屋台が多い。

しかも、メニューも値段も書いてない。
言葉がわからないと、なにがあるのかすら不明だし、値段を上乗せされることも少なくない。
悲しいけど、気をつけるしかない。
値札が付いているセブンイレブンが、まぶしく見える。

もちろん、笑顔が素敵でご飯も美味しい!
そんな幸せなお店もあるけれど、やっぱり高めにとられることは多い。

しかも、なにがいくらなのか、まったくわからない。
どれがセットで、どれが単品なのか。
g単位なのか、それとも量り売りなのか…。

今日、フライドポテトを20バーツで買ったのに、あまりの少なさにびっくり。
タイ人の方が買ってたのは、もっと量が多かった気がして、もしかして…って、つい疑ってしまう。

アユタヤでは、お肉を避けようと思うと、食べられるものがほとんどない。
日本では過去にインドに行って以来ベジタリアンをしていた彼の影響で私もベジタリアン寄りの生活をしていたのに、気づけば毎食、お肉ばかり。

お肉を控えると、体臭も体も軽くなるけど、こっちではそれが難しい。
でも、それでも!バンコクよりアユタヤの方が楽しい!

バンコクでは気持ちが沈んでて、写真を撮る気になれなかったけど、やっと「撮りたい」が戻ってきた。

こんなところに、猫ちゃんがいたりして。
 
こんなふうに野良犬はよく見るけど、
 
猫はひさびさに見たかも。
ふとした瞬間のちょっとした一コマに心が躍って、自然と写真がたくさん撮れてた。

当時の日記を読み返していると、「ぼったくられた!」みたいな強めの言葉が多くて、今読むとちょっとドキッとするし抵抗がある。

当時は、騙されないように!とずっと気を張っていて、少しでも損したと感じると怒っていた。

でも今は、「騙す」ってなんだろう?とも思う。
たしかに、同じものを外国人にだけ高く売るのは悲しい。
だけど例えば今日本でインバウンドの外国人に向けて、外国人が喜んでくれる形にしたものに対して値段を変えるのは商売としてアリだな、と感じる。

「同じ金額を払っているのに量が少ない」ということにも当時はすごく怒っていたけど、今の私はその怒りにほんのり違和感を感じてしまう。

日本が「お得な国」として見られる今だからこそ、<あの時の自分とは違う視点で考えられるようになったのかもしれない。

明日の日記はこちらに続く

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