12-25.11.13『爆竹に怯えたデワリーの夜』

旅のエッセイ
このエッセイは、13年前に書いた旅の日記を、現在の私が振り返りながら綴っている連載です。
当時の彼(いまは元夫)と一緒に出た、東南アジアからインドまでの貧乏バックパッカー旅。
あの頃の自分に、今の自分の言葉を重ねていくような、ふたつの時間をめぐる記録です。

12-25.11.13『爆竹に怯えたデワリーの夜』

インドのお店は謎が多い。
チャイ屋のおっちゃんなんて、まだお金を払っていないのにふら~っとどこかに行ってしまったりする。
その間に客がくると、客かと思っていたおっちゃんが急にチャイを作り出したりする。

今日も水を買おうと商店に行ったらいつものおっちゃんが不在。
すると、近くにいた人が、
「何が欲しいんだ?」
と店のカウンターの中へ。
えー?!誰?(笑)
助け合いの国、インド…なのか?!

そんなちょっとしたことに興味はもてつつも、体調が悪くて今日も総じてブルーな1日。
マイソールでは、まだ言葉を覚えたてのような子どもにまで物乞いをさせたりしていて。
当初はそんな状況に怒りややるせなさも感じたりはしていたのに、そんな物乞いを黙殺できるようになってしまった自分の冷たさも嫌だし、だからってなにをできるわけでもないのも嫌だし、なにかあげるのも嫌だし。

マーケットに行っても彼は楽しそうだけど私はどれも同じに見えて人ごみが疲れるなぁっていう気持ちの方が大きくて、でもそんな無感動、無関心な自分も嫌で。

今日はデワリーというお祭りで、お店にロウソクを灯す商人のためのお祭りだと思っていたら、爆竹もたくさん使うお祭りらしくて。

外で鳴り響く激しい爆竹の音たち。
爆竹大嫌い。

彼はお祭り好きだから、行きたいらしく、大丈夫大丈夫と連れ出そうとしてくるけど本気で嫌だ。
彼は爆竹で遊んでた側だから嫌な気持ち分からないんだ。

大きい音大嫌い。
うるさいの大嫌い。
人ごみも大嫌い。

でもなんでこうなっちゃったのか分からないからそんなつまんない自分はもっと大嫌い。

—From the present me


こういう、せっかく旅をしてるのに何をしててもどこにいても何も楽しいと思えない時期が時々あって、この時はこれをぬけるまでほんとにきつい。
この日は暗い部屋でパンパンと鳴り響く爆竹の音に怯えながら布団に潜り込んでいた。
別に爆竹に関わる辛い思い出があるとか、暴力を受けていたとかそんな過去はないのに、
こういう類の大きい音や暴力シーンがとても苦手。
爆竹は私の中で暴力シーンにイメージが結びついているからいやだったんだな。
デワリー観に行かなかったなんて!と思ってしまう気持ちもあるけれど。 この夜の怖さを思うと今の自分でも行かないかもしれない。

明日の日記はこちらに続く

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