12-25.06.15 『ついに当日』

旅のエッセイ
いよいよ出発の日!
なんだか実感がわかずに、あまり想像もできずについにこの日がやってきた。
いよいよ今日なんだなぁ。

朝、母親がおなか痛いと言い出して不安そうな顔をしていた。お仕事へ向かう母を、いってらっしゃいと玄関で見送る。
私たちにとってはとても珍しいハグ。
母が泣くもんだから私も泣いちゃった。

確かに心配だよね。私は勝手に不安を打ち消して

行くぞ!楽しんでくるぞ!

という気持ちになっていたけれど、親にはたいした説明もせずに、いたって事務的なことを伝えるだけで、これやっといて、あれは大丈夫だから安心して、口座はこれだから何かあったら使って、程度の説明しかせずに…。

それでも行かせてくれたことに感謝しかない。
ちゃんとこまめにメールしよう。

お義母さんは私に、餞別と、5000円を下さったらしい。私の心配もしてくれるお義母さんにも感謝。

~母からのメール~
朝は、お姉があんまり痩せっぽっちで、
こんなんで大丈夫かなって涙が出たよ。
ホントに身体には気を付けてね!
いってらっしゃい。


今でもあの朝の景色だけは、鮮明に思い出せる。
母を見送ったあとの、しんと静まった部屋。
ガスの元栓を確認して、電気を消して、鍵を閉めて。
私はひとりで旅立った。

子どもの頃、うまく甘えられなかった私が、少し戸惑ったハグ。

たくさん心配をかけたけれど、それでも無事に戻ってこられた。
あの旅は、私にとって「甘えても大丈夫」の始まりでもあったのかもしれない。

出発当日。機内で綴った日記はこちらに続く

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