このエッセイは、13年前に書いた旅の日記を、現在の私が振り返りながら綴っている連載です。
当時の彼(いまは元夫)と一緒に出た、東南アジアからインドまでの貧乏バックパッカー旅。
あの頃の自分に、今の自分の言葉を重ねていくような、ふたつの時間をめぐる記録です。
当時の彼(いまは元夫)と一緒に出た、東南アジアからインドまでの貧乏バックパッカー旅。
あの頃の自分に、今の自分の言葉を重ねていくような、ふたつの時間をめぐる記録です。
12-25.10.17『ジャイプル行きのバスで。原体験を呼び起こすインドの景色。』
タージマハルを見にくる観光客も多いアーグラ。
我々は宿は行くなり何も言わずとも1番安い300ルピーの部屋に案内された。
他の部屋は600ルピー以上らしく、見てないけど全てインサイドトイレで部屋のランクが全く違うのだと思う。
よくよく見ずに300の部屋で了承してしまった私たちが悪いものの、よくみると、ここだけ部屋番号も降られていないし、停電しても自家発電されずに部屋が暗いままだし、共同トイレはスタッフとシェアだし(しかもスタッフが流さない!キー!)
体調が悪いのもあって2人してかなりブルー。
「元気がないときは宿代はケチるものではない」深く胸に刻みたい教訓。
この宿に長居はしたくない。逃げるように一日でアーグラを発つことに。
オートリキシャを拾ってバススタンドへ向かう。
ジャイプルまでは6、7時間なので、ローカルバスを拾えばいいや、とまたいつもの調子でなにもしていなかったのだけど、オートリキシャのおっちゃんが、
「ツーリストバスの方がカンファタブルだ!」
というので、へろへろの私たちは珍しく、あてにならないカンファタブルにすがることに。
バススタンドへ着いてツーリストバスを見ると、待っていたのはちゃんと私たちレベルの心許ないツーリストバス。
エアコンついてないよね?と念のため聞くと、
「当たり前だ!エアコンのは高いぞ!」
と、なにも言わずとも貧乏なのがばれている始末。
さすがアーグラ。金持ちハネムーンの観光客と、貧乏バックパッカーの違いは誰の目にも明らかみたい。
160ルピーでインド人しか乗っていないツーリストバスでいざ移動。
やっぱりさほどカンファタブルではなかったけれど、座席が決まっているからぎゅうぎゅう詰めにされないだけでもかなりありがたい。
ジャイプルへ向かう街並みは、またアーグラと色が全く違い、木の緑や土の黄土色ばかりが広がる風景。
そんな景色たちをぼーっと眺めていたら、ふと高校の頃の部活の記憶が蘇ってきた。
思い出したのは、高2の吹奏楽コンクールの結果発表の瞬間。
「ゴールド、金賞です!」
なぜか急に鮮明にあの瞬間を思い出して涙。
バスに乗るとふと昔を思い出して急に泣き出したりする怪しい奴になりつつある今日この頃。
ジャイプルの街は綺麗だし、デリーより発展しているのでは!という大きな映画館やデパートがあって、それでいて山々にも囲まれているからなんだか、好きそうな予感。
このインドで乗り物に乗っていて、ふと昔を思い出したり、初めての場所なのに懐かしく思ったりする感覚、すごく好きだった。
あんまり日本だとないんだよな。
インドの景色は原体験を呼び起こす力があるのかな。
我々は宿は行くなり何も言わずとも1番安い300ルピーの部屋に案内された。
他の部屋は600ルピー以上らしく、見てないけど全てインサイドトイレで部屋のランクが全く違うのだと思う。
よくよく見ずに300の部屋で了承してしまった私たちが悪いものの、よくみると、ここだけ部屋番号も降られていないし、停電しても自家発電されずに部屋が暗いままだし、共同トイレはスタッフとシェアだし(しかもスタッフが流さない!キー!)
体調が悪いのもあって2人してかなりブルー。
「元気がないときは宿代はケチるものではない」深く胸に刻みたい教訓。
この宿に長居はしたくない。逃げるように一日でアーグラを発つことに。
オートリキシャを拾ってバススタンドへ向かう。
ジャイプルまでは6、7時間なので、ローカルバスを拾えばいいや、とまたいつもの調子でなにもしていなかったのだけど、オートリキシャのおっちゃんが、
「ツーリストバスの方がカンファタブルだ!」
というので、へろへろの私たちは珍しく、あてにならないカンファタブルにすがることに。
バススタンドへ着いてツーリストバスを見ると、待っていたのはちゃんと私たちレベルの心許ないツーリストバス。
エアコンついてないよね?と念のため聞くと、
「当たり前だ!エアコンのは高いぞ!」
と、なにも言わずとも貧乏なのがばれている始末。
さすがアーグラ。金持ちハネムーンの観光客と、貧乏バックパッカーの違いは誰の目にも明らかみたい。
160ルピーでインド人しか乗っていないツーリストバスでいざ移動。
やっぱりさほどカンファタブルではなかったけれど、座席が決まっているからぎゅうぎゅう詰めにされないだけでもかなりありがたい。
ジャイプルへ向かう街並みは、またアーグラと色が全く違い、木の緑や土の黄土色ばかりが広がる風景。
そんな景色たちをぼーっと眺めていたら、ふと高校の頃の部活の記憶が蘇ってきた。
思い出したのは、高2の吹奏楽コンクールの結果発表の瞬間。
「ゴールド、金賞です!」
なぜか急に鮮明にあの瞬間を思い出して涙。
バスに乗るとふと昔を思い出して急に泣き出したりする怪しい奴になりつつある今日この頃。
ジャイプルの街は綺麗だし、デリーより発展しているのでは!という大きな映画館やデパートがあって、それでいて山々にも囲まれているからなんだか、好きそうな予感。
—From the present me
このインドで乗り物に乗っていて、ふと昔を思い出したり、初めての場所なのに懐かしく思ったりする感覚、すごく好きだった。
あんまり日本だとないんだよな。
インドの景色は原体験を呼び起こす力があるのかな。
明日の日記はこちらに続く。


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