12-25.10.15『お湯のありがたみと神の街』

旅のエッセイ
このエッセイは、13年前に書いた旅の日記を、現在の私が振り返りながら綴っている連載です。
当時の彼(いまは元夫)と一緒に出た、東南アジアからインドまでの貧乏バックパッカー旅。
あの頃の自分に、今の自分の言葉を重ねていくような、ふたつの時間をめぐる記録です。

12-25.10.15『お湯のありがたみと神の街』

ここの所水シャワーの宿が続いていて、水だとやっぱり寒いからきちんと洗えていないっぽいのと、昨日風邪っぴきでシャワーしなかった事もあり、かなり身体が気持ち悪い。

そんな中なんと、この宿お湯が汲める事が発覚!
さっそくお湯を汲んでシャワー(といってもオケで汲む式だけど)



なんて素敵なんだ!!
さっぱりすぎる!
今この瞬間ならば私に一匹もハエがとまらないのではないかというくらいスッキリ!
お湯は偉大です。

さて、マトゥラーはクリシュナの聖地。
私は神様自体に強い興味はないけれど、彼が神話や宗教に詳しく、インドの神様たちにも特別な興味を持っていたので、朝から寺院巡りをすることに。

まずはヤムナー河畔のヴリンダーバンへ。
彼は二回目の訪問らしいのだけど、よく私をこんなとこ連れて来たねってくらいコアな雰囲気(笑)

寺院までの道は民家や畑。
これ、牛の糞で作ってるよね…っていう小屋があったり。
ツーリストは滅多に来ないのか、みんなにジロジロ見られる。
正直コアすぎて私にはよさが分からなかった。
地球の歩き方には紹介程度しか載っていない事もあり、日本人が少ないのか、「チャイニーズか?」と聞かれる率がすごく高い。

「ジャパニーズだ。」
というと大抵笑顔で握手をしてくれる。
本当に日本の先人たちには感謝である。

中国の人がインドを旅するのは大変だろうな…。
個人個人がどんなにいい人だって、「どの国の人間か」で差別されることがこんなにあるんだ、ということを思い知った。
歩いているだけでわざとツバをかけられたり、水をかけられたり、舌打ちされることもある。
人種って難しい。

この街も昨日よりは好きになったけれど、体調不良の身にとっては厳しい空気の汚さ。
明日はアグラー。
多分アグラーも綺麗さを求める街ではない。
ゴミや糞は許せるが、排気ガスとゴミためから湧き出ているであろうメタンガス、土埃は身体に堪える。
早く自然が多い街に行きたい。

—From the present me


日本の古事記など神話は好きだから神様に興味ないわけじゃないんだけどな、と昔の私の感覚に違和感があったのだけれど、偶像崇拝的な神に興味がなかったのかな。
インドは神様がたくさんいて、一人の神様の進化系が見た目が全然違う神様で名前も違ったりする。
街には神様ブロマイドのようなものがたくさん売っているし、お店に飾ってあったりする。
神道だと神様はたくさんいるしお名前もついているけれど、どちらかといえばお働きが名前になっているから、ブロマイド買って崇める、みたいな気持ちにはならないのかもしれない。

明日の日記はこちらに続く

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