このエッセイは、13年前に書いた旅の日記を、現在の私が振り返りながら綴っている連載です。
当時の彼(いまは元夫)と一緒に出た、東南アジアからインドまでの貧乏バックパッカー旅。
あの頃の自分に、今の自分の言葉を重ねていくような、ふたつの時間をめぐる記録です。
当時の彼(いまは元夫)と一緒に出た、東南アジアからインドまでの貧乏バックパッカー旅。
あの頃の自分に、今の自分の言葉を重ねていくような、ふたつの時間をめぐる記録です。
12-25.09.03『初めてのインド上陸!コルカタでの最初の一日』
ついに今日からインド!
少し高めのホテルに泊まったこともあり、久しぶりにぐっすり寝られた!
ベッドってこんなにふかふかですべすべでふわふわなんだね。
すっかりかたい、いたい、かゆいに慣れすぎていて、おふとんに潜り込んだ瞬間びっくりして
わー!!
と言ってしまったほど(笑)
久しぶりの飛行機もドキドキ。
エアポートバス、どうせ遅れるだろうと早めの7時発を予約したら、なんと予定通り45分で到着してくれて、フライトまで2時間以上空港で待ち。
待ち時間って余計緊張しちゃう。
飛行機が飛んだら3、4時間でインドだ。
飛び込んで来るコルカタの景色を見て、自分が何を思うかワクワクしながら離陸。
あっという間に飛行機はインド上空へ。
飛行機から見下ろすインドは自然だらけで、これから広がるであろうびっくりだらけな人々や景色への期待を胸に、予定時間とほぼ変わらずに無事到着。
テンションがあがる彼と、ともに空港を出ると…。
あれ…?
かなり都会じゃない?
彼も、こんな道なかった!
などと言っているが、それでも久しぶりのインドに胸を踊らせている。
私は
あれっ?
と拍子抜け。
空港を降りたらタクシーやらに囲まれるとばかり思ってたから。
いや、バスで行くからいい。
というとすぐにひきさがるではないかっ!!
タクシーに勧誘されていた台湾人のカップルと、今回が初めてのインドで日本が好きだという欧米人が「道を知っているなら一緒に行きたい」と声をかけてくれたので、うちの彼を先導に一緒にバス乗り場までいくことに。
彼は「俺は来たことあるから知ってるよ」なんて言ってるけれど、6年前とはだいぶ変わっているだろうに、よくもまあ自信満々に言えたもんだと私は内心ひやひや。
なんとか無事にエアポートバスにたどり着き一安心。
彼はローカルバスに乗りたかったらしいが、3人引きつれていることもあり、値段も40ルピーとそこまで高くなく、クーラーもついていたし、安心そうなバスだったのでこれに身を委ねることに。
バスに乗り、道を進むも、タイなどとそこまで変わらない都会的な景色。
初めてのインドにも関わらず、とりたててテンションも上がらず落ち着いている私に、
「インドだよ?!楽しくないの!?」 とかなりテンションの高い彼。
ところ狭しと牛や馬がたくさん道をふさいでいるのかと思いきや、道路の隅っこでおとなしくしている馬を一匹見たのみ!
またまたこれも拍子抜け。
路地裏のほうに目を向けると、グレーの世界が広がっていて少し面白そう。
これが格差なのかな。
目指していた「サダルストリート」はこのバスの終点と言われて信じて乗っているも、終点とはいえなかなかつかず、少し不安に。
一緒に来た2組のツーリストも少し不安そう。
まかせろ!と言わんばかりに連れてきて、ちゃんと目的地に着かなかったらどうしよう…
不安が頂天に達しようとした時、やっとこさサダルストリートに到着。
いや、正確にはニア サダルストリート。
ここから歩いて5分かかるらしい。
多分道分かる、と3人を引き連れてぐんぐん進む彼。
またしても不安。
しかも歩くの早すぎ(笑)
私もベトナムで鍛えられたのか、プープー鳴り響くクラクションの中、構わずぐんぐん進むことが出来た。
振り返ると他の3人を少しおいてきていたほど。
彼の「わかる」もどうやら知ったかではなかったらしく、無事サダルストリートに到着。
安宿で有名な「マリア」という宿へ。
台湾人の二人は部屋とトイレを見て、多分予想以上に汚なかったからか、他も見て考える、と一度お別れ。
私はタイで鍛えた甲斐あり、
うわわ
とは思わず、むしろ水洗トイレであることに驚いた。
鍛えられたなぁ、私。
朝ごはん以来なにも食べていなかったのでお腹ペコペコ。
腹ごしらえをすべく、街をぶらつくことに。
彼が、少し遠いけどおいしいベジレストランがあったはず、とそこを目指すが、いくら歩いてもつかない。
ってかほんと歩くの早すぎ(笑)
インドが嬉しくてテンション上がりすぎて歩く早さもすっかりインドモード。
ベトナム並のクラクションと暴走車の中、私は着いていくのに必死。
ベジレストランは見つからなかったものの、14ルピーのエッグロール(クレープとパンの間のようなもの)と、10ルピーのカレーと15ルピーのカレーを見つけてはつまみ、見つけてはつまんで空腹を満たす。
1ルピー1.5円だからかなり安い!
しかもおいしい!
と言いたいところだけど、エッグロールはおいしいけれどかなり辛くて、カレーはおいしいけれどナンみたいなやつが油っこくて、私はこれから先の胃もたれが不安でなりません。
ヤクルトもないし…!
もたれた胃をチャイで落ち着かせる。
チャイは素焼きのミニカップに注いでくれて、なんとこのカップは使い捨て。
なんだかもったいない気がするけれど、昔からそうみたい。
おちょこ大のサイズで5ルピー。
うん。心なしか胃もたれが解消された気もする。
さらにもたれた胃にはフルーツが輝いて見える…
ということで、ミニプラム、のようなものとざくろを購入。
ここもぼったくられるとか、お釣りがおかしいとか、一切なく、むしろミニプラムのほうは、小銭が足りず100ルピーを出そうとしたらお釣りがないからと、100グラム15ルピーのところ、13ルピーにまけてくれた!
疲れたので宿に戻ろうと歩いていると、日本にブラザーがいるという、お笑い芸人ペナルティのワッキー似のインド人に声をかけられ、おいしいチャイ屋があるから一緒に行こうと言われる。
夕飯も誘われるが疲れているのでお断り。
明日のランチを約束することになったが、いささか怪しい臭いもする。
どうするかは明日の成り行きに任せるしかない。
手持ちが少なくなってきたのでATMでお金をおろしたいが、ATM探しも一苦労。
なんせ人人人!
車バイク人人バイク人車車人人人
みたいな(笑)
なんとかATMが見つかり今度は晩御飯。
昔は椅子をふくにも皿をふくにも全て一枚の雑巾でやっていたという店へ。
今はそんなことないよね…?
と信じたい。
チョーメン(焼きそばのようなもの)はお世辞にもおいしいとは言えない味だったが、オムライスは納得できる味で満足。 しかも働いている少年の笑顔がかわいい。
物乞いの子どもも何人か来るが、首を振ればそうしつこくは迫ってこない。
インド人のイエスは首を横に傾ける。
頻発していて、なんかかわいい。
日本では、うーん…
というときにやってしまうポーズ。
気をつけないと。
宿の部屋は屋上。
同じく屋上にある共同シャワーからは見上げれば空が見えて、なんだか夜空の下でのシャワーはこの上なく気持ちが良かった。
最後に本日付コルカタの怖いものランキング
1位 車とバイク。ひきにきてるんじゃないかと思うほど人ごみの中を容赦なく走っている(涙)
2位 油っこい料理。もたれに勝てるかどうか。もれなく油っこい。
あっさりかつ生ではないものを見つけなければ胃が負けそう。
3位 犬多い。怖い。大人しいほうだとわかっていてもこわい。でもおとなしい…のはわかる。きっとデリーのがこわい。でもこっちでも怖いものはこわい。
この時会った台湾人のカップルとはfacebookで繋がっていて、その後2人は結婚して子どもも生まれていた。なんだか嬉しかった。
初めてのインドの景色は思っていたよりもずっと都会で、身構えていた私は拍子抜けしてしまったけれど、それでもたくさん写真を撮りたくなる景色だった。
人がすごく魅力的で惹きつけられた。
日記を読んでいて屋上でシャワーを浴びながら見た夜空を思い出した。最高の贅沢だな。
少し高めのホテルに泊まったこともあり、久しぶりにぐっすり寝られた!
ベッドってこんなにふかふかですべすべでふわふわなんだね。
すっかりかたい、いたい、かゆいに慣れすぎていて、おふとんに潜り込んだ瞬間びっくりして
わー!!
と言ってしまったほど(笑)
久しぶりの飛行機もドキドキ。
エアポートバス、どうせ遅れるだろうと早めの7時発を予約したら、なんと予定通り45分で到着してくれて、フライトまで2時間以上空港で待ち。
待ち時間って余計緊張しちゃう。
飛行機が飛んだら3、4時間でインドだ。
飛び込んで来るコルカタの景色を見て、自分が何を思うかワクワクしながら離陸。
あっという間に飛行機はインド上空へ。
飛行機から見下ろすインドは自然だらけで、これから広がるであろうびっくりだらけな人々や景色への期待を胸に、予定時間とほぼ変わらずに無事到着。
テンションがあがる彼と、ともに空港を出ると…。
あれ…?
かなり都会じゃない?
彼も、こんな道なかった!
などと言っているが、それでも久しぶりのインドに胸を踊らせている。
私は
あれっ?
と拍子抜け。
空港を降りたらタクシーやらに囲まれるとばかり思ってたから。
いや、バスで行くからいい。
というとすぐにひきさがるではないかっ!!
タクシーに勧誘されていた台湾人のカップルと、今回が初めてのインドで日本が好きだという欧米人が「道を知っているなら一緒に行きたい」と声をかけてくれたので、うちの彼を先導に一緒にバス乗り場までいくことに。
彼は「俺は来たことあるから知ってるよ」なんて言ってるけれど、6年前とはだいぶ変わっているだろうに、よくもまあ自信満々に言えたもんだと私は内心ひやひや。
なんとか無事にエアポートバスにたどり着き一安心。
彼はローカルバスに乗りたかったらしいが、3人引きつれていることもあり、値段も40ルピーとそこまで高くなく、クーラーもついていたし、安心そうなバスだったのでこれに身を委ねることに。
バスに乗り、道を進むも、タイなどとそこまで変わらない都会的な景色。
初めてのインドにも関わらず、とりたててテンションも上がらず落ち着いている私に、
「インドだよ?!楽しくないの!?」 とかなりテンションの高い彼。
ところ狭しと牛や馬がたくさん道をふさいでいるのかと思いきや、道路の隅っこでおとなしくしている馬を一匹見たのみ!
またまたこれも拍子抜け。
路地裏のほうに目を向けると、グレーの世界が広がっていて少し面白そう。
これが格差なのかな。
目指していた「サダルストリート」はこのバスの終点と言われて信じて乗っているも、終点とはいえなかなかつかず、少し不安に。
一緒に来た2組のツーリストも少し不安そう。
まかせろ!と言わんばかりに連れてきて、ちゃんと目的地に着かなかったらどうしよう…
不安が頂天に達しようとした時、やっとこさサダルストリートに到着。
いや、正確にはニア サダルストリート。
ここから歩いて5分かかるらしい。
多分道分かる、と3人を引き連れてぐんぐん進む彼。
またしても不安。
しかも歩くの早すぎ(笑)
私もベトナムで鍛えられたのか、プープー鳴り響くクラクションの中、構わずぐんぐん進むことが出来た。
振り返ると他の3人を少しおいてきていたほど。
彼の「わかる」もどうやら知ったかではなかったらしく、無事サダルストリートに到着。
安宿で有名な「マリア」という宿へ。

私はタイで鍛えた甲斐あり、
うわわ
とは思わず、むしろ水洗トイレであることに驚いた。
鍛えられたなぁ、私。
朝ごはん以来なにも食べていなかったのでお腹ペコペコ。
腹ごしらえをすべく、街をぶらつくことに。
彼が、少し遠いけどおいしいベジレストランがあったはず、とそこを目指すが、いくら歩いてもつかない。
ってかほんと歩くの早すぎ(笑)
インドが嬉しくてテンション上がりすぎて歩く早さもすっかりインドモード。
ベトナム並のクラクションと暴走車の中、私は着いていくのに必死。
ベジレストランは見つからなかったものの、14ルピーのエッグロール(クレープとパンの間のようなもの)と、10ルピーのカレーと15ルピーのカレーを見つけてはつまみ、見つけてはつまんで空腹を満たす。

しかもおいしい!
と言いたいところだけど、エッグロールはおいしいけれどかなり辛くて、カレーはおいしいけれどナンみたいなやつが油っこくて、私はこれから先の胃もたれが不安でなりません。
ヤクルトもないし…!
もたれた胃をチャイで落ち着かせる。

なんだかもったいない気がするけれど、昔からそうみたい。
おちょこ大のサイズで5ルピー。
うん。心なしか胃もたれが解消された気もする。
さらにもたれた胃にはフルーツが輝いて見える…

ここもぼったくられるとか、お釣りがおかしいとか、一切なく、むしろミニプラムのほうは、小銭が足りず100ルピーを出そうとしたらお釣りがないからと、100グラム15ルピーのところ、13ルピーにまけてくれた!
疲れたので宿に戻ろうと歩いていると、日本にブラザーがいるという、お笑い芸人ペナルティのワッキー似のインド人に声をかけられ、おいしいチャイ屋があるから一緒に行こうと言われる。
夕飯も誘われるが疲れているのでお断り。
明日のランチを約束することになったが、いささか怪しい臭いもする。
どうするかは明日の成り行きに任せるしかない。
手持ちが少なくなってきたのでATMでお金をおろしたいが、ATM探しも一苦労。
なんせ人人人!
車バイク人人バイク人車車人人人
みたいな(笑)
なんとかATMが見つかり今度は晩御飯。
昔は椅子をふくにも皿をふくにも全て一枚の雑巾でやっていたという店へ。
今はそんなことないよね…?
と信じたい。
チョーメン(焼きそばのようなもの)はお世辞にもおいしいとは言えない味だったが、オムライスは納得できる味で満足。 しかも働いている少年の笑顔がかわいい。
物乞いの子どもも何人か来るが、首を振ればそうしつこくは迫ってこない。
インド人のイエスは首を横に傾ける。
頻発していて、なんかかわいい。
日本では、うーん…
というときにやってしまうポーズ。
気をつけないと。
宿の部屋は屋上。
同じく屋上にある共同シャワーからは見上げれば空が見えて、なんだか夜空の下でのシャワーはこの上なく気持ちが良かった。
最後に本日付コルカタの怖いものランキング
1位 車とバイク。ひきにきてるんじゃないかと思うほど人ごみの中を容赦なく走っている(涙)
2位 油っこい料理。もたれに勝てるかどうか。もれなく油っこい。
あっさりかつ生ではないものを見つけなければ胃が負けそう。
3位 犬多い。怖い。大人しいほうだとわかっていてもこわい。でもおとなしい…のはわかる。きっとデリーのがこわい。でもこっちでも怖いものはこわい。
—From the present me
この時会った台湾人のカップルとはfacebookで繋がっていて、その後2人は結婚して子どもも生まれていた。なんだか嬉しかった。
初めてのインドの景色は思っていたよりもずっと都会で、身構えていた私は拍子抜けしてしまったけれど、それでもたくさん写真を撮りたくなる景色だった。
人がすごく魅力的で惹きつけられた。
日記を読んでいて屋上でシャワーを浴びながら見た夜空を思い出した。最高の贅沢だな。
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