このエッセイは、13年前に書いた旅の日記を、現在の私が振り返りながら綴っている連載です。
当時の彼(いまは元夫)と一緒に出た、東南アジアからインドまでの貧乏バックパッカー旅。
あの頃の自分に、今の自分の言葉を重ねていくような、ふたつの時間をめぐる記録です。
当時の彼(いまは元夫)と一緒に出た、東南アジアからインドまでの貧乏バックパッカー旅。
あの頃の自分に、今の自分の言葉を重ねていくような、ふたつの時間をめぐる記録です。
12-25.08.30『噂に聞いていたアレに巻き込まれるも得して帰ってきた彼』
落とした財布が見つかるかも?と待っていたツーリストオフィスからの連絡。
私はチェンマイからバンコクの夜行バスの移動ですごく疲れていたので翌日に行こうと提案したのに、どうしても今日行きたいという彼は1人でツーリストポリスへ。
私は洗濯と昼寝をしながらお留守番。
…が、待てど暮らせど彼が帰ってこない!
13時に出たきり、16時になっても17時になっても帰ってこない。
どうせまたどこかで油売ってるんだろう、とはじめは昼寝をしたり本を読んだりのんびり待っていた私も、日も暮れてきて、スコールまであって、どんどん心配が加速。
ツーリストポリスまでは歩いて30分もあれば着く。
話好きな彼が誰かにばったりあって話し込んでいると想定しても遅すぎる。
まだお昼ごはんも食べてないのに。
17時半を過ぎてからは流石に本気で心配になり、宿の玄関で帰りを待つ。
…!!!帰ってきた!!!
「いやーごめんごめん、日本語教えてくれって言われてついて行ったら、カジノ詐欺の劇団に付き合わされたわ~。しかも飯まで食ってきた(笑)」
おい!
(笑)じゃないよ!!
しかもごはんまで食ってるんかい!!
私は心配してお腹空くのも忘れて待ってたのに!!!
詳細はこうらしい。
ツーリストポリスに行こうとカオサンを歩いていると、ライターを貸してくれとタイ人に呼び止められる。
日本語が少し話せるというそのタイ人には、もっとよく日本語を話せる妹がいて、その子は日本語を話す事はできても読む事が出来ない。
今度埼玉に行くのでその事で日本から手紙が来たのだが読む事が出来ないので、手伝ってもらえないか?
最近親切なタイ人にお世話になることが続いていたし、ポリスに行く用事があるけど、近くならいいよーと了承した彼。
そして、近いと言っていたのに、タクシーに乗せられ (この辺ですでに怪しくない?) 高速までのって結構遠くまで連れていかれたそうな。
家に入ると、妹は病院にいるから少し待っていてくれ、と料理がつぎつぎと運びこまれ、振る舞われたらしい。(ここまできたら良くあるあれだろ!睡眠薬入ってたらどうすんだよ!!)
えっいいの~?と、もし眠くなったらすぐ逃~げよっと思いながらバクバク食べる彼。(私は食べずに待ってたのに!)
そしたら来ました!お決まりのあのセリフ!
「カジノやった事ある?」
きたー(笑)と思った彼。
2階に連れていかれると、すでにカジノの用意がされてある。
簡単だから、とバカラのルールを教えられ、次に、絶対に勝てる方法がある、とイカサマのサインを教えられる。
幸運な事に、この後昨日大儲けして大金持ちのマダムが来るんだ。
このサインでマダムを負かして大儲けしないか?と持ちかけられるも、
いや、俺お金ないから見てるわ。
と度重なる勧誘に終始彼は拒否。
するとそこにいかにもな厚化粧&ニセモノのキラキラゴツゴツの指輪をしたマダムのご登場。
見た事もない200米ドル札(笑)を出してゲームスタート。
見てるだけ、と言っていたのにあらゆる局面で、イエスかノーかどっちだ?ここで決めないと君の負けだぞ?
となぜか彼に聞いてくるらしい。
毎回これはペアのタイ人の金だ俺じゃない、そいつが決めて。と決断回避する彼。
マダムはどんどん負けて怒り狂っていく、そこでまた同じ質問。
ペアのタイ人はもうお金がないから、君が決めろ、と。
いや、俺もお金ないよ!
とサイフを見せる彼。
所持金70バーツ(200円弱(笑))
そこで、
あれっ?君、ほんとにお金ないの(汗)
という空気に一転(笑)
サイフを落としたからツーリストポリスにいく所だったんだ。
(ほんとは腹巻には結構お金が入っていたけれど。)
えっ?どうやって暮らしてるの?
彼女のお金で。
と落としたのはだいぶ前だけど、全て幸運にも真実だったので、その場のカジノ詐欺の劇団員たちも、
へっ、へぇ~(⌒-⌒; )
とカモの選択を間違えた事に気付き、この続きは何時間後に、とゲームはお開きになったそう。
ご丁寧にお芝居は続き、最初に彼を連れてきたやつが、自分1人で妹の病院にいく、とバス通りまで、彼をタクシーでちゃんと送り届けたらしい。
途中で、
グッドメモリーだから一緒に写真撮ろうよ\(^o^)/
と彼から持ちかけてみたらしいが、
タイのブッディストは写真はダメなんだ、と無理矢理な理由で断られたらしい。
結局、遅くなりすぎてツーリストポリスにはいけなかったものの (おい…) 、散々飲み食いやタバコを吸わせてもらって、バスも無料バスだったからバス代すら一銭もかからずに、
いい経験したわ~
なんつって余裕の彼。
ごはん食べずに心配して待ってた私だけバカみたいなんだが。
まったくこいつは(^^;;
ただ、睡眠薬とか、ヤクザに囲まれてたら…とか危ないほうに転ぶ可能性もあったわけだから、やっぱりほいほいついていくのは危ない!
ほんとにこういう事ってあるんだね。
ずいぶん費用のかかる詐欺だけど…。それだけ騙されてしまう人もたくさんいるんだね。
無事に帰ってこられた事に感謝です。
これに限らず、私はこうしてめちゃくちゃ心配して待ってるけど、彼はケロッと帰ってくるってことはよくあった。
私は危なそうなことには首を突っ込まないタイプなので、なんでそんなことになるんだ?!ということだらけ。
でも「突如旅に出る」という私の行動も、家族からすれば同類に見えたかもしれない。
私はチェンマイからバンコクの夜行バスの移動ですごく疲れていたので翌日に行こうと提案したのに、どうしても今日行きたいという彼は1人でツーリストポリスへ。
私は洗濯と昼寝をしながらお留守番。
…が、待てど暮らせど彼が帰ってこない!
13時に出たきり、16時になっても17時になっても帰ってこない。
どうせまたどこかで油売ってるんだろう、とはじめは昼寝をしたり本を読んだりのんびり待っていた私も、日も暮れてきて、スコールまであって、どんどん心配が加速。
ツーリストポリスまでは歩いて30分もあれば着く。
話好きな彼が誰かにばったりあって話し込んでいると想定しても遅すぎる。
まだお昼ごはんも食べてないのに。
17時半を過ぎてからは流石に本気で心配になり、宿の玄関で帰りを待つ。
…!!!帰ってきた!!!
「いやーごめんごめん、日本語教えてくれって言われてついて行ったら、カジノ詐欺の劇団に付き合わされたわ~。しかも飯まで食ってきた(笑)」
おい!
(笑)じゃないよ!!
しかもごはんまで食ってるんかい!!
私は心配してお腹空くのも忘れて待ってたのに!!!
詳細はこうらしい。
ツーリストポリスに行こうとカオサンを歩いていると、ライターを貸してくれとタイ人に呼び止められる。
日本語が少し話せるというそのタイ人には、もっとよく日本語を話せる妹がいて、その子は日本語を話す事はできても読む事が出来ない。
今度埼玉に行くのでその事で日本から手紙が来たのだが読む事が出来ないので、手伝ってもらえないか?
最近親切なタイ人にお世話になることが続いていたし、ポリスに行く用事があるけど、近くならいいよーと了承した彼。
そして、近いと言っていたのに、タクシーに乗せられ (この辺ですでに怪しくない?) 高速までのって結構遠くまで連れていかれたそうな。
家に入ると、妹は病院にいるから少し待っていてくれ、と料理がつぎつぎと運びこまれ、振る舞われたらしい。(ここまできたら良くあるあれだろ!睡眠薬入ってたらどうすんだよ!!)
えっいいの~?と、もし眠くなったらすぐ逃~げよっと思いながらバクバク食べる彼。(私は食べずに待ってたのに!)
そしたら来ました!お決まりのあのセリフ!
「カジノやった事ある?」
きたー(笑)と思った彼。
2階に連れていかれると、すでにカジノの用意がされてある。
簡単だから、とバカラのルールを教えられ、次に、絶対に勝てる方法がある、とイカサマのサインを教えられる。
幸運な事に、この後昨日大儲けして大金持ちのマダムが来るんだ。
このサインでマダムを負かして大儲けしないか?と持ちかけられるも、
いや、俺お金ないから見てるわ。
と度重なる勧誘に終始彼は拒否。
するとそこにいかにもな厚化粧&ニセモノのキラキラゴツゴツの指輪をしたマダムのご登場。
見た事もない200米ドル札(笑)を出してゲームスタート。
見てるだけ、と言っていたのにあらゆる局面で、イエスかノーかどっちだ?ここで決めないと君の負けだぞ?
となぜか彼に聞いてくるらしい。
毎回これはペアのタイ人の金だ俺じゃない、そいつが決めて。と決断回避する彼。
マダムはどんどん負けて怒り狂っていく、そこでまた同じ質問。
ペアのタイ人はもうお金がないから、君が決めろ、と。
いや、俺もお金ないよ!
とサイフを見せる彼。
所持金70バーツ(200円弱(笑))
そこで、
あれっ?君、ほんとにお金ないの(汗)
という空気に一転(笑)
サイフを落としたからツーリストポリスにいく所だったんだ。
(ほんとは腹巻には結構お金が入っていたけれど。)
えっ?どうやって暮らしてるの?
彼女のお金で。
と落としたのはだいぶ前だけど、全て幸運にも真実だったので、その場のカジノ詐欺の劇団員たちも、
へっ、へぇ~(⌒-⌒; )
とカモの選択を間違えた事に気付き、この続きは何時間後に、とゲームはお開きになったそう。
ご丁寧にお芝居は続き、最初に彼を連れてきたやつが、自分1人で妹の病院にいく、とバス通りまで、彼をタクシーでちゃんと送り届けたらしい。
途中で、
グッドメモリーだから一緒に写真撮ろうよ\(^o^)/
と彼から持ちかけてみたらしいが、
タイのブッディストは写真はダメなんだ、と無理矢理な理由で断られたらしい。
結局、遅くなりすぎてツーリストポリスにはいけなかったものの (おい…) 、散々飲み食いやタバコを吸わせてもらって、バスも無料バスだったからバス代すら一銭もかからずに、
いい経験したわ~
なんつって余裕の彼。
ごはん食べずに心配して待ってた私だけバカみたいなんだが。
まったくこいつは(^^;;
ただ、睡眠薬とか、ヤクザに囲まれてたら…とか危ないほうに転ぶ可能性もあったわけだから、やっぱりほいほいついていくのは危ない!
ほんとにこういう事ってあるんだね。
ずいぶん費用のかかる詐欺だけど…。それだけ騙されてしまう人もたくさんいるんだね。
無事に帰ってこられた事に感謝です。
—From the present me
これに限らず、私はこうしてめちゃくちゃ心配して待ってるけど、彼はケロッと帰ってくるってことはよくあった。
私は危なそうなことには首を突っ込まないタイプなので、なんでそんなことになるんだ?!ということだらけ。
でも「突如旅に出る」という私の行動も、家族からすれば同類に見えたかもしれない。
明日の日記はこちらに続く。
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