12-25.08.02『サパからディエンビエンフーへ 山山山山ずっと山』

旅のエッセイ
  このエッセイは、13年前に書いた旅の日記を、現在の私が振り返りながら綴っている連載です。
  当時の彼(いまは元夫)と一緒に出た、東南アジアからインドまでの貧乏バックパッカー旅。
  あの頃の自分に、今の自分の言葉を重ねていくような、ふたつの時間をめぐる記録です。

12-25.08.02『サパからディエンビエンフーへ 山山山山ずっと山』

思いのほか高くついてしまいそうなラオスへの移動。
まずは一度国境付近の街、ディエンビエンフーまでの移動が必要らしい。

ネットで調べると、悪路とか、宿が20ドルの所しかないとか、いい噂が一切ない(>_<)

実際は思ったよりは悪路ではなくちゃんと道的なものはあり、滝が見えたり棚田が見えたり色んな民族衣装が見られたりね。
 
……。

ただもうお腹いっぱい(笑)

何度も何度も山を登って降りて登って降りて…いくつの山を越えたんだろう。

もう山いいよ、ってくらい山を見た。

道があるといっても、車が通れるようにとりあえず道作りましたよー 程度の場所も多くて、土砂崩れ対策なんて一切されていないから、山の斜面もよく見える。
(これ、最近崩れたよね、という岩もごろごろ落ちているし…!)

山と言っても、赤土の山、白っぽい土の山、木がほとんどない山、岩だらけの山、色々あるんだね。

 
山の観察し放題。
山博士に向けての特訓をした気分。

車内では、マナーモードという概念はないらしいベトナム人の携帯が鳴る鳴る鳴る。
電話もしまくる(この山奥でも電波が入るのはすごい)
そして毎度のことながら、自分の携帯に入っている音楽を、車内中に響き渡る音量で流し出すといういらないサービスをしだす。(これ、ほんと勘弁)

さらに途中、日陰もない炎天下の中、山の斜面を切り崩し中とのことで30分バスがストップ。
 
もちろんクーラーなんてついていないバスだから、汗を滝のように流しながら外で待つ。

もう疲れたよ…。

それでも同じミニバスにツーリストのカップルが3組6人乗っていたからかなり心強い。
しかも1人ベトナム語を話せる女の子が!

この子のおかげで何分の休憩かも分かったし、最終的に、ちゃんとバスターミナルまで連れていってくれないと噂が多いこのバスも、バスターミナルまで連れていってくれてほんとに感謝だった。

その子がいた安心感の中でなんとか夕方18時頃にはディエンビエンフーのバスターミナルに着いたのでした。

バスターミナルでさっそくラオスのウドムサイ行のチケットを取るべくカウンターに行く。
が、なんとウドムサイ行はないとのこと!!
何やら知らない地名行きしかないと言われる…!

バスで一緒だった欧米人バックパッカーたちもチケットをとるべくカウンターにきて、例の女の子がベトナム語で話をしている。

私たちはここでウドムサイのチケットがとれると聞いていたので状況が全く分からず、恩恵に預かろうと会話を見守る。

一通り話が終わったところで、ベトナム語が話せる女の子に助けを求め話かける。

どうやらウドムサイ行のチケットが取れないことは確からしい。
みんなもそのよくわからない地に行くしかないから行く、とのことなので便乗することに。

1人100000ドン。約5ドル。
値段としては妥当。
ベトナムは今まで何の問題もなくドルが使えたので、私たちはもうすぐいらなくなるドンはほとんど持っていなかった。
バスターミナルでは余裕でドルが使えると思って20ドル札を出す。
しかし、20ドルを渡してすんなり10ドルお釣りが返ってくるかと思いきや、 吟味するように20ドルをぴらぴらと見た後、 ドルなら18ドルだといってくる。



ぼりすぎでしょ…

ベトナム語の子に18ドルって言われたんだけど…(泣)と相談すると、
なんとドルとドンを変えてくれた!

なんていい人!!(/ _ ; )
この子が一緒でほんとによかった!

なんとか正規の価格でチケットを買う。

今度はホテル。

ゲストハウスを見つけるが、一切英語も通じず、ドンはないからドルで払いたいといっても通じてるのか通じてないのか分からない。

とりあえず、部屋は150000ドンだ、としか言われない。(通じてなかった)
仕方ないので有り金のドン100000ドンをかき集めてだして、これしかないけどいいか?
といったら、汚いけれど、寝るのには困らない部屋に案内してくれた。(通じた(笑))
安く泊まれて結果オーライ!\(^o^)/

残しておいた20000ドンで明日の分の水を買って、これで本当にドン一文無しに。
夜ご飯を買うお金もないので、今朝からろくなもの食べてないけれど、インスタントフォーと、フォーの残り汁にバンブーご飯を入れて食す。



幸せ!!(/ _ ; )

コイル様様!!

何度危機を救ってくれたことか。
なんとか今日も乗り切れそう。
あったかい食べ物ってなんて幸せな気持ちにさせてくれるんだろう!

明日は知らないラオスの街で乗り継ぎです。
ラオスだからきっと大丈夫!
彼の風邪がよくなりますように。

  —From the present me

バンブーごはんと呼んでいるものは、竹筒の中にもち米が詰まっているもの。持ち運びにも便利で重宝していた。
ろくなごはんも食べられない日、お菓子しかないのとあったかいスープが飲めるのとでは大違いで、湯沸かしコイルには何度救われたかわからない。
食べられないことでわかるあったかいごはんのありがたさ。思い出せてよかった。

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